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GID-NCの組み立て
(C)数理設計研究所 2000/10/23
パーソナル・モデリング・マシンの組み立てマニュアル


絶対に読み、守るべきことのリストと説明

  読まずに組み立てると 読んでから組み立てると
絶対精度 100〜500μm 10〜20μm
繰り返し精度  50〜300μm  5〜20μm
耐久性 非常に悪くなる かなり良いはず
危険度 指を無くす可能性 怪我をしない

組み立て手順の指示どおりに、慌て者は損をする

 スライド部は5μm以下の精度です。250mmのシャフトの上に台がありますが、比率で言うと5万分の1です。比喩で言えば1mmの精度で組み立てるのなら5万倍は50mです。50mの距離を1mm精度でこれから組み立てようとしているのです。
 両方の板にあけてある受け穴の間隔はその精度で仕上げられていますが、組み立て指示どおりにやらないときっちり平行にならず動きも悪くなります。

シャフト、ベアリングはこじらない

 板には高精度なシャフト孔がNC加工機であけられています。アルミ材なのでこじると広がってしまい、精度が保てません。入れるときは厳密に垂直に保持して板の後ろからゴムハンマや木で軽く叩きます。
 入れた後はくれぐれもこじって穴の径を広げないように。机の上に置くときは適当なかい物をするか、必ず組みあがった状態で置きましょう。

組み立てるときは油やゴミを落としてから

 孔は布できれいにぬぐい、エアーダスタなどでこまかいゴミを吹き飛ばします。わずかでもゴミがついているとシャフトやベアリングが入りません。

馬鹿力で締めない

 素材が硬質アルミなので簡単にネジ山がつぶれます。ネジ山をつぶすと交換するしか手がありません。キュッと締め込む感じです。

部品を床に落とさない、粗忽厳禁

 床に落とすと端が変形します。変形すると精度が保持できませんし穴に入らなくなります。粗忽な振る舞いをするとサイフが痛い目にあいます。一般的に金属同士をぶつけたりガチャガチャ音を立てる作業では良い精度が出ないでしょう。

大きな平板を用意して定盤の代用とする

 本来は定盤が良いのですが、厚手の硬い棚板、強靭な机、パソコン用の台など60cm四方ぐらいの強固な平板を組み立て基準とします。最終的にその板の上に機械を設置するのも良いので机を利用するのなら、将来のことを考えて入手してください。以後、これを作業台と言います。

潤滑オイル


用意する材料と工具

材料:

大きく頑丈な机、表面が平ら、きれいに整理する
洗いざらしたきれいなタオル、50cmほどに裂いたシーツやシャツなどの木綿、汚れたボロ布では駄目、または機械用のティッシュ
エア エアーダスタ、パソコン屋などで売っているゴミを吹き飛ばす。フロンが嫌いな方は自転車の空気入れ、12Vで動かす自動車用の高圧空気製造機などでも良い。
マジック 印をつけるため、細軸、太軸の数種類
オイル CRC5−56などでよい
ゴムマット メッシュ状のA3サイズ、部品を置いたりするのに良い、騒音防止、転落防止

必要工具:

プラハンマ プラスティック、ゴム、または木ヅチや角材でも良い
ドリル 安いもので良い
刃先 φ3.2 φ4.3 
六角レンチ 片方がボールタイプ、長い物をひと組
モンキーレンチ 小さなもの(全長150〜200mm)
レンチ 厚みの薄い物をひと組
+ドライバ ネジにぴったり合う物 (+部が大、中、小の3本)
−ドライバ 先の巾が6mmぐらい
ハンダゴテ 40Wぐらい、少し太目の物が使いやすい
ハンダ 1mmぐらいの糸ハンダ
スポンジ 水を含ませてハンダゴテをきれいにします
ニッパ 切れ味の良い物、安物は損をする、刃先がきっちりあっていることを確認する
ラジオペンチ 先細の長い物で、大き目の物が良い、釣り道具屋で売っているものが安くて良い
カッタ 幅広の工作用、文具用はNG
ステンレス尺 長さ30cm
スコヤ 直角を確認するための物で片方が5mm厚ぐらいになっている
ケガキ 鉛筆型の物が良い
ポンチ 押しつけるだけでパチンというオートの物が良い

組み立て手順

部品の確認

電子回路部

GID-DIO

GID-SPD

Y軸メカ

X軸メカ

Z軸メカ

電子回路部

背面パネル結線


Y軸のメカ組み立て

前準備

組み立て

ベルトの張り

テーブル裏部品の仮締め


2001/1

やっとこさっとこ3軸が動くようになった

正直なところ挫折しそうなほど難しかったです。
やはりミクロン単位というのは目分量やいい加減では駄目

200mmほどはなれた平行なシャフトの上をスライドする構造に
なっているんですが、その捻れとか平行度が問題になります。

組み立てが(薄い)髪の毛ほど50ミクロンも違っていると
負荷が重くなって動きませんでした。
考えて見れば200メートルはなれて、たった50mmの差です。
実際は10ミクロン程度に収まっていないとスムースではない。

試行錯誤して、誰でもできる調整法を発見したので
一見落着。今は研究室で右往左往,上下行ったり来たり
の試験をしていますが、まず問題無しになりました。

駆動力は指を挟むとたぶんちぎれるでしょう。だから指を
挟むような所はそれ以上動かないようにしているけれど・・・

これだけは機械なので弱くするわけにはいかない。押すと確実に
停まるでっかい緊急停止ボタンをつけます。

ちなみに資材費用はすべてで23万円ぐらい。100台ぐらいの
量産ではあまり下がりそうも無いや。

組み立ての所要日数は慣れている人なら1日、でも初心者では
1,2週間はかかると思われます。
 
TVでやっている不埒なロボット番組を見慣れた目から見ると
ものすごく「精密!」という感じがして、ふーん1ステップ動いたから
2.5ミクロンだなと想像するのもおもしろいものです。

 数理設計研究所 玉置晴朗
 E-mail: mad@mail.wind.ne.jp
  URL:   http://www.madlabo.com/mad/




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