作成者:(本システムの著作権保有者)
住所 〒842-01 佐賀県神埼郡神埼町大字的608番地
氏名 長江紀房
PHONE & FAX 0952−53−2683
E-MAIL GFD01162@niftyserve.or.jp
RBBS JH6EBR@JA6GEN.41.JNET6.JPN.AS
1.まえがき
2.システム構成図
3.ハードウエア仕様
(1) 試験用I/F回路 GID−ADCとのI/F仕様(回路図参照)
(2) 試験用I/F回路 蓄電池とのI/F仕様(回路図参照)
(3) 放電抵抗の選定について
(4) 充電器の選定について
4.ソフトウエア仕様
(1) 動作環境
(2) 必要なファイルおよび機能一覧
(3) インストールおよびソフトウエア実行方法
(4) 処理説明(バッチファイル説明)
(5) 各コマンドの動作の詳細説明
5.試験手順
(1) 準備
(2) 測定処理
(3) 試験終了処理
(4) 試験終了後
6.あとがき
(1) 今後の計画
7.I/F回路図、部品表、写真
8.プログラム・ソース&コード
bat000.exe このドキュメントを含むすべての関連ファイルのダウンロード(DOS/V、DOS窓版らしい)
私の勤め先のゴミ捨て場には小型シール鉛蓄電池が度々捨てられており、中にはまだまだアマチュア的使用に十分使用可能なものもある。
拾ったバッテリーがどの程度の残寿命があるのかは、自分だけの使用で有ればまったく気にならないが、HAMの移動運用に使う目的で知人に譲ったり、日本アマチュア無線連盟佐賀県支部主催の歳末助け合いチャリティ・バザーの商品として寄付する場合には、それなりの品質検査をするのが望ましいとかねがね考えていた。従来は無負荷放置電圧の確認と、電流値を読むことにより内部インピーダンスの測定に代えていた。
今回、GID−ADCという高精度のA/D変換器を用いることにより、実際に蓄電池を深く放電させて蓄電池の容量を確認するための自動試験器を作成したので報告する。
+−−−−−−−−−−−+
|(1) PC(DOS/V)|
+−−−−−−−−−−−+
|
|RS-232C
|
+−−−−−−−−−+
|(2) GID−ADC|
+−−−−−−−−−+
| |||
| |||CH0,CH1,CH2,TXD
| |||
+−−−−−+
│(3) I/F|
│ │ +−−−−−−−−+
│ │−−│(4) 被試験蓄電池│
│ │ +−−−−−−−−+
│ │
│ │ +−−−−−−+
│ │−−│(5) 放電抵抗│
│ │ +−−−−−−+
│ │
│ │ +−−−−−−+
│ │−−│(6) 充電器 │
+−−−−−+ +−−−−−−+
試験に必要なハードウエアはPC、GID−ADC、試験用I/F回路、放電抵抗、充電器である。
ここでは試験用I/F回路、放電抵抗、充電器に関する説明を行う。
(1) 試験用I/F回路 GID−ADCとのI/F仕様(回路図参照)
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GUPPY
端子名 使用目的 仕様
------------------------------------------------------------------------------
ch0 電圧値測定 VB(CN2)に印可された電圧の1/5の値が
得られる。
------------------------------------------------------------------------------
ch1 電流値測定 RS−とRS+の間に流れた電流の絶対値が
1V/Aで得られる。
------------------------------------------------------------------------------
ch2 電流極性測定 RS−からRS+へ電流が流れている時(放電時)に
2048越える値が得られる。
CHG INからRS−へ電流が流れている時
(充電時)に2048以下の値が得られる。
------------------------------------------------------------------------------
TXD 充放電切換 RS−232Cへブレーク信号を20mS以上出力
信号出力 すると充放電切換リレーが充電側に切換わる。
(またはゼロのビットが多いデータを数百バイト程度
送信しても良い)
------------------------------------------------------------------------------
(2) 試験用I/F回路 蓄電池とのI/F仕様(回路図参照)
・蓄電池の公称電圧
12V(6セル)用に電圧入力回路及び充放電切換リレーを選定してある。
電圧計測用分圧回路としては安価に相対誤差が得られる薄膜抵抗モジュールを
使用した。
切換用リレーは6Vでも動作したのでリレーが動く限りソフト変更無しで
12V未満の電圧に対応できる。
・蓄電池公称容量
マキシム社より無料サンプルで入手したハイサイドの電流センサIC MAX471
を使用したので最大3Aまで計測出来る。
小型シール式鉛蓄電池の場合は20時間率放電で定格容量を規定しているので、
この仕様により60AHの蓄電池まで試験できる。
これ以上の容量のものを試験する場合にはRS+とRS−端子にシャント抵抗
を並列接続してソフトを変更する必要がある。
(3) 放電抵抗の選定について
自動車などに用いられる蒸留水を補充するタイプのバッテリーは10時間率の
放電による公称容量を定めている場合が殆どである。即ち、公称容量の数値の
1/10の値の電流で放電を続けた場合に10時間の放電が出来ることを意味
する。
一般的な小型シール式鉛蓄電池の公称容量は20時間率で定めているものが殆
どである。
放電電流の設定に関して厳密を期す場合は製造者の指示に従うこと。
(4) 充電器の選定について
本回路は将来の拡張のため充電電流が電流計測用ICを通過する様にしている
ので、充電電流の最大値が3Aを越えない様にしなければならない。
具体的には大容量の低電圧電源を充電器として用いる場合はそのまま接続する
様なことをせずに、電流制限用抵抗または3A以下の飽和型定電流回路を直列
に接続する必要がある。
(1) 動作環境
RS−232Cポートを持つIBM−PC/AT互換機で、MS−DOS Ver
2.11以上
をインストールしたもの。
(2) 必要なファイルおよび機能一覧
| BCHK.BAT | 試験を行う為のバッチコマンド |
| GUPPY.EXE | CH0〜CH2を1回のA/D変換ソフト |
| GUPPY.C | GUPPY.EXE のソース(キットに添付のGUPYTEST.Cを改造したもの。) |
| GUPPYDOS.C | GUPPPY.EXE のソース(キットに添付ののもの) |
| GUPPYDOS.H | GUPPPY.EXE のソース(キットに添付ののもの) |
| BATT.EXE | A/D変換結果をI/F回路の仕様に合わせて変換する |
| AMPH | 放電量積算値(BATT.EXE が書き込む) |
| BATT.C | BATT.EXE のソース |
| MIN.COM | パソコンの時計の「分」が換わるまで待つ |
| MIN.ASM | MIN.COM のソース |
| COUNT.EXE | コマンドを何回実行したか数える(分計測用) |
| COUNT.C | COUNT.EXE のソース |
| TIME | COUNT.EXE のカウント回数を記録するファイル |
| ZERO | TIME,AMPH の初期値='0'を格納したファイル |
| FIG.DAT | 計測結果(BATT.EXE出力)のCSV形式ログデータ |
| AD.DAT | A/D変換結果をBATT.EXEに渡すための一時ファイル |
| >MCD.EXE | TXDにブレーク信号を出力する為に流用するFSW |
| MCDPC.EXE | MCD.EXE を使用するためのデバイスドライバ |
| MCD08.LZH | MCD.EXE,MCDPC.EXE 配布用アーカイブファイル |
| OFF.TXT | MCD.EXE を使わずにリレーを切換る場合に使用する |
(3) インストールおよびソフトウエア実行方法
・インストール
(2) に示すファイルを同一ディレクトリィにコピーし、
必要に応じてCONFIG.SYSにMCDPC.EXEを設定する。
GUPPYを接続するシリアルポートの番号をBCHK.BATのなかで設定する。
・実行方法
試験用I/F基板に被試験蓄電池、放電用負荷抵抗、充電器を接続し、SW2
(放電開始スイッチ)を押すと共に放電終止電圧をパラメータとして与えて
BCHK.BAT を実行する。<例>BCHK 1050
(4) 処理説明
本システムにおけるソフトウエア処理全体の流れは以下に示すバッチファイルの説明を参照のこと。
・ バッチファイル BCHK.BAT の説明
-------------------------------------------------------------------------------
echo off
copy zero times ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 時間(分)計測用 ファイル変数初期化
copy zero amph ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 電流積算用 ファイル変数初期化
:loop
min ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ パソコン内蔵時計の「分」が変わるまで待つ
echo /
echo minuts =
count ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ このコマンドを何回実行したかを表示する
コマンド(ファイル
TIMES の内容をカウ
ントアップ)
guppy 2 /ad.dat >> fig.dat ・・・・・・・・・・
第1パラメータ:GUPPYが接続されている
シリアルポートの番号
第2パラメータ:電圧&電流の計測結果を
ad.datへ出力
I/Oリダイレクト:後でグラフを描くために
fig.datへアペンド出力
batt %1 < ad.dat ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 電流の積算値を表示すると共にファイル
AMPHへ書き込む(今回の電流計測値をamph
の内容と加算してゆく)
batt
のコマンドラインパラメータは放電
終止電圧指定値をmV単位で指定
if errorlevel 1 goto end ・・・・・・・・・・・・ 通常はリターンコード0、
放電終止ならリターンコード1
goto loop
:end
mcd aux -B ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ センドブレークにより放電から充電へ
ラッチングリレーを切り替える。
(MCDを流用)
REM copy off.txt aux ・・・・・・・・・・・・・・・・ mcdを使用せずにリレーを切り換える場
合に
REMを外す
・ バッチコマンド BCHK 起動時のパラメータについて
バッチコマンド BCHK.BAT を起動する際のパラメータとして被試験蓄電池の放電終止電圧をmV単位で与える。放電終止電圧は蓄電池電圧の内部インピーダンスの影響を受ける為、放電電流に依存する。
以下に小型シール鉛蓄電池の一般的な放電終止電圧の目安を示す。20時間率で(20時間かけて)放電する場合は1セル当たり1.75Vを放電終止電圧とすることになる。
厳密を期す場合は蓄電池製造者の指定に従うこと。
放電率[C] 放電終止電圧[V/セル]
0.2未満 1.75
0.2以上0.5未満 1.70
0.5以上1.0未満 1.55
1.0以上 1.30
尚、放電率「C」とは公称容量の数値に対する放電電流の比である。
例えば40AHの蓄電池を40Aで放電する場合の放電率は 40/40=1Cである。
2Aで放電する場合は 2/40=0.05Cである。
(5) 各コマンドの動作の詳細説明
ソースコードおよびソースファイル内のコメントを参照のこと
(1) 準備
満充電された蓄電池を試験器に接続する。
CHK.BAT コマンドにパラメータとして放電終止電圧をmV単位で与えて実行すると同時に放電開始の押しボタン・スイッチSW2を押して試験を開始する。
(2) 測定処理
GID−ADCにより1分毎に蓄電池の端子電圧と電流が測定され、測定中はパソコンの画面上に以下の4項目が表示され経過を確認出来る。
・端子電圧[mV]
・放電電流[mA]
・総放電量[AH]
・放電時間[分]
(3) 試験終了処理
予め設定された放電終止電圧になると自動的に計測を停止するので、画面に表示されている最後の総放電容量を見て蓄電池の容量を確認する。尚、試験終了直後に蓄電池は自動的に負荷から切り離されて充電器に接続される。
(4) 試験終了後
試験終了後は試験開始から1分毎にCSV形式でセーブされた電圧と電流のデータを表計算ソフトなどで読み込んでグラフ表示することが出来る。
(1) 今後の計画
長時間を要する測定中にデスクトップPCを動かしたままにすると電力消費も気になるし、携帯にも不便である。また測定場所によっては高価なノートPCを設置したくない場合や更なる狭い設置スペースの制約を受ける場合もあるので、AKI-80などの安価なワンボードマイコンを用いてデータロギングを行うソフトを作成したい。
以上
作成者:(本システムの著作権保有者)
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