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ダイオード温度計・金属ケースセンサの製作および
高感度(0.004℃)で温度差を測定する差動アンプ
研究・設計 数理設計研究所 玉置晴朗 2001/08/25-2001/9/1
 4ダイオード直列型   T = -8.07255E-06*V*V - 0.0707291*V + 159.027 
 高感度・温度差計  ΔT = T1(V1)-T1(V1-(Va+62)/22)
 室温感度 0.0043℃/mV
 差温度の測定範囲 −10℃〜+20℃ ぐらい

ダイオード温度計の形状

 温度計セットやパーツとして提供している温度センサは作りやすいように防水性と融着性のある熱収縮チューブで封止している。
 この方法は誰が作っても同じように製作できるので製造法としてはいいのだが、次にあげる若干の問題が残る。
  • 熱応答の時間が長い、(気象観測には問題ない)
    熱伝導度の小さいプラスチックを使うのでどうしようもない。
  • 低温測定の際に急激な熱変化を与えるとダイオードが破損する
    低温でプラスチックが硬くなり、熱伝導率が小さいことが影響している。局部的に暖まる部分と冷えている部分の熱膨張の差がダイオードに圧力を加えガラスがひび割れたりすることが原因。
 我々の気象観測プロジェクトで大気を加熱して、わずかな温度差を測定する必要が出てきた。
 そのため超高感度の大気相対温度計が必要になった。高速応答のために熱容量を極力小さく、かつ熱伝導の良い4ダイオード型の温度センサを試作したので公表する。
 温度計センサキットに右にあげるわずかな部品を用意することで作れるだろう。もちろん、差分温度計としてだけではなく、通常の温度センサとしても使うことができる。
目次

使用パーツ

  • 外径3ミリの、銅または真鍮パイプ
  • ダイオード4または2ヶ
  • 極細の熱収縮チューブ
  • ビニール線の絶縁材
  • ハンダ

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加工手順


1:ダイオードをクランプで留め、ハンダ付けする

2:ハンダバリが出ないように、バリは削り落とす

3:ピンを互い違いにハンダしないとパイプに入らない

4:ハンダ付部に細い熱収縮チューブをかぶせる

5:銅や真鍮パイプ(L=50mm Phi=3mm)に挿入、先端ハンダ封止
 銅パイプは接地側
 外に出るピンはビニール線の絶縁部で絶縁する

6:出来上がり

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検定


 このセンサは、1/100℃以下の温度差(目標は0.002℃)を測定するために製作した。
 試作した8個のセンサを検定してペアになるものを調べる必要がある。
 そこで、検定のため、すべて同じ温度にするためにアルミブロックで押さえ、測定の時には断熱BOX(つり用)に入れる。
 8本中7本が0.2℃の範囲に収まり、1本だけ0.5℃の誤差があった。(詳細はあとで掲載する)

差分温度計


 IC差動アンプ(INA126)を使用して22倍アンプを構成した。
利得は(1,8)ピンの間にある4.7kΩで規定され
 G=(5+80/4.7) = 22.01227
となる。

 二つのセンサを同じ温度にするため、アルミブロック3ミリの穴をあけて温度センサを差込み釣り用クーラーBOX内にしばらく放置して全体の温度が安定するまで測定しながら待って(15分ほどかかった)測定する。

測定結果から検定式を作成する

同一温度にしたときの40回平均値
アンプ出力 温度センサ(V1) 温度センサ(V2) T1 T2 温度差
-61.68421053 1590 1592.289474 26.15951267 25.938766 0.220746676
片方を暖めたときの40回平均値
アンプ出力(Va) 温度センサ(V1) 温度センサ(V2) 平均増幅率 T1 T2 温度差
1563.190476 1606.380952 1535.166667 21.94942681 24.57815326 31.42002993 -6.841876668
★Va,V1,V2はmV T1,T2は℃

 増幅率は5×80/4.7=22.02倍と設定したが、若干の誤差があり21.95倍となった、まあ22倍と言うことろであろう。
このときの差分温度の計算式は、(利用システムの構造から)T1側を基準にして算出するので

  • 基本的な偏差が0.22℃
  • 増幅率が22倍

これをV1(T1)を基準にして計算式を出すと

(T2-T1) ≒ ΔT = T1(V1)-T1(V1-(Va+62)/22)  で計算できる。(62は温度計の偏差、22は増幅率)

このシステムは大気と加熱空気の間の温度差を精密に測る差分温度計として利用する。
感度は室温近傍で0.0043℃/mVとなった。

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