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危険地帯での実験と安全管理
株式会社 数理設計研究所 玉置晴朗
2000/11 - 2007/09/30 - 2008/10/22
2012/01/18
安全管理者は独自の判断で命令を下すこと。
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| 災害観測とは命がけの他人事、死んだらお笑い種(Hal) |
LINK http://sk01.ed.shizuoka.ac.jp/koyama/public_html/etc/shohyou/kikkawa.html
防災関係の研究は常に現場実験がついてまわる。研究者はしろうとであることを考慮して、必須事項をまとめ多様な現場状況での対応法を研究しておく必要がある。
- 責任者は以下の物を指名し、標準3名、最低2名
- 安全管理者(2名の場合には責任者が兼任)
- その作業の監督責任者(自分か作業担任者)
- 作業担任者と作業補佐
作業者が同時に安全監視を兼ねる事はできない
- 作業をおこなうときは必ず安全確保だけに徹する人間を用意
- 一般的に安全監視は退屈である。この意義を理解できない人間は作業させる
- 現場に立って想像力を駆使し恐怖を覚える人間だけが安全監視員の素質を持つ
- 生き残り最優先、優先指揮権は安全管理者にあり合意形成の必要は無く軍隊の命令や判断と同じ
- 安全監視員の責務 安全優先の判断であればミスの責任は問わない
- 作業にかかわってはいけない
- 監視員が口を開くのは安全のための警告(ヘルメットの着用命令など)か退避命令のみである
- 作業員は安全監視員が何かを発言している事実だけで意味を理解すること無しに避難できる
現場監督よりも高度かつ最終的な命令権であることを確立し相互確認しておくこと
- 確認事項:絶対的権威、安全監視以外の作業はしない
- 安全管理者の仕事
- 避難路、ヘルメット、安全具の徹底確認
- 作業中の安全監視
- 危険を察知したときの避難命令
- 俊敏性に欠ける者、寝不足者を現場に入る前に排除する
- 注意に従わない者、粗忽な人間は排除しなければ全体の安全率を引き下げる
- 寝不足で現場に来た人間は作業からはずす
- 当然だが、俊敏性が欠け周囲の人間に多大な迷惑を及ぼす
- 実験よりも安全のほうが大切である
- ヘルメットをかぶっていない人間、想像力のない人間、そこつな者はアホであり、それを矯正しない安全管理者はもっとアホ
- 注意力散漫な者、命令を拒否する者、身勝手な者、はクビにするか別のことをさせる
- その者の為であり同時に作業する全員のためでもある
複数の人がいるとき他者の様子を伺って行動を決め、危機に突入してしまう。そのため、避難行動の発令と指示は現場責任者と安全責任者が全員の命を預かって責任を引き受けて決意する。安全側への命令を発する者に逆らうことはできない。
- 現場に入る前に、輪になって、以下の事項を確認すること
- 総指揮者から現場の状況説明、その後総指揮者は安全管理者または現場監督に移行するだろう
- 各自の役割、安全責任者、現場監督、作業者の指名
- 災害の痛みは自己負担になることを徹底させること
- 安全装具の確認
- 作業の迅速な実行について資材と手順を確認
- 現場に来たら 安全管理者は
- 避難路を確保指示する、崖の下などで困難な場合にはロープなどを設置して避難路を作る
- 土石流の頻度計算から見て、岩が転げ落ちてくるぐらいのことはざらにある
- 周囲を観察して「あの岩が転がり始めたらどうなるか?」、この想像力が欠かせない
- 現場に到着したら、最初にするべきことはそれぞれが別個に避難ルートを確認することを指示する
- A君はこの道を左へ、B君はこちらへ、もし私(安全監視員)が指差したらそれが逃げる方向だ、などと確認をとってから作業する
- 沢筋では激流の音が大きいので避難警報用ハンディスピーカで警報音を鳴らすことも選択肢だ
- 高所がある作業
- 落石は下に人がいるから事故になる、複数人がまとまって登るか、一人づつ別に登り降りする
- 5m以上高所から物が落ちてくるとかなりの怪我をする、下に行くときは声をかけ、上が確認する
- 電柱作業でペンチを8mから硬い土の上に落とすと半分めり込む。ヘルメットがなければ頭蓋骨を突き破る
- 短時間に作業を終える
- 時間と危険度は比例する、簡単に作業を終えるように安全な所で時間をかけて前準備、前加工(ハーネス化)や予行演習
- 現場で物を考えたり判断することは避ける
- 間抜けな作業者には付き合えない
- 工具箱から工具を取り出すのではなく、必要な工具を手触りだけで即座に取り出せるように腰道具を整備する
- かなり余計な時間がかかることが判明したら、いったん安全な場所に撤退し、手順の再構築をしてから作業に望むほうが良い
以下に述べるように注意すべきではあるが、必ずいつか事故や災害はおきる。そこで、当社ではAIUの業務災害保険に入っており、臨時雇用の関係を証明できれば学生アルバイトなどにも災害補償ができる。つまり委託関係でもいいから、事前に文書として「臨時雇用や委託関係を証明」するものを用意すべきだ。そのような語句を入れた計画書を作成して事前に配布しておくことが有効と思われる。もちろん当初から研究員としてWEB公表されて資金の流れがある者には(死亡時3000万円など)が問題なく適用される。
10年に2度の大規模土石流を起こしている。平均5年に1度は50万トン級の土石流である。過去の自然現象の例からみると、10倍の頻度で中規模、100倍の頻度で小規模土石流が起きているとみなせる。規模は千分の1ごとに減るとしても中規模で500トン、小規模で0.5トンである。いずれにしても死亡することに変わりはない。
参考URL 蒲原実験 蒲原の冬季実験
100倍の頻度は5年に100件→18日に1度、4kmの流域のどこかで起きていることになり、6%/日の確率でヒットする。1時間あたり0.25%、4人が1時間いれば0.01人が死ぬ。怪我程度ならその10〜30倍→0.1〜0.3人/時のケガとみなせる。これが危機管理の見積であり、軍隊的なシステムに強くこだわる根拠だ。
PS
戦争中の軍隊は兵役期間中(2年ぐらい)に総員の3%が死亡すると言われている。我々の実験現場は5年住んでいれば100%死亡する場所だということを心して欲しい。
- 沢の中にいた1時間に、人の頭以上の落石が3度あった
- 作業者(矢澤君) 作業中なのでも気がつかなかった
- 安全監視員(沢の中央、玉置、藤永) 2つ気がついた
- 対岸の中腹視察(名倉) 大きな土砂崩れで退避した
とかような具合である。沢の中というのは流水の雑音が大きく、なかなか難しい場所だ。
はっきり言おう。防災科学者が「ここは安全だ」と言っても信じてはいけない。彼らに我々の命の保証なんぞできる知見は無いと思っていい。危険だと言う言明は信じるべきだ。常に安全サイドに立つべし。
「災害観測とは命がけの他人事、死んだらお笑い種(Hal)」なのだ、たとえ資金を出していただけるお客様だとしても、命は金銭に代えられないことを本心で納得しておいて欲しい。安全管理者が避難の指示を出して観測ができず、契約が破棄されたとしてもかまわない。そんな馬鹿な研究者と一緒にやるのはごめんこうむりたい。命あってのものだねだ。
安全管理者は独自の判断で命令を下すこと。
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