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150MHz版の送受信機
による距離試験


株式会社 数理設計研究所 玉置晴朗
実験 2007/09/11
再実験  2007/11/30
2007/09/11 - 2008/01/17
Index

2007/11/30 再実験 晴れ 夕方より

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VP50 外側ケース エンビの中に入れる エンビ板に組んだ送信機
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ANT高さ1.5m 矢澤君 単2アルカリ電池4本 受信機
 前回は電子回路部に接続する電源ケーブルなどがあったので、これら余計な電線を配置しなおしてVP50に単2アルカリ電池4本と一緒に押し込んだ。
 これを地上高1.5mで実験。280〜300mしか届かない。限界距離の近傍では受信電力は距離の4乗に反比例する。2^4=16、距離が半分になってもしかたない。これでも、渡良瀬川を挟んだ土手間400mなら安定に届く。土手は水面から7mぐらいある。確かに地上高は重要なファクターだ。

 研究室に戻って、電界強度試験。実験ごとに微弱電波であることを確認しておかないと意味がない。1m距離のDPで受信してみると-66dBm。これじゃあ超微弱1/10の電力だ。微弱電波は標準DP@1mにて-55dBmである。送信機出力を直接測ってみると-25dBmで以前と変わらず。
 50cm(150MHzで1/4λ)のワニグチクリップをアンテナグランドにくわえると、ちょうどいい。 ホット側のアンテナは20cm長さそのままでいいみたい。ちょっとしたローディング・コイルを巻いてみたが2dBも変わらない。測定はMS2626A
 そんなわけでGND側を上にした50cmホイップ(カウンタポイズ?)をさかさまにパイプに押し込んだ。これで微弱電波ぴったり。

 再実験。地上高1.5mで最遠 600m。安定に使えるのは500mぐらい。以前より少し距離が伸びたが、再実験でも同じ性能であることを確認できた。これで、高さに応じた距離試験ができるようになった。めでたし。
実験うろうろ、玉置、矢澤、名倉

2007/09/11 初期実験 雨

 叶シ無線に依頼した微弱電波用の送受信機、150MHz版による野外伝播実験である。
 300MHzの送信機はPLLがBPSK変調後の送信電波から干渉を受けて位相にジッタを起こしやすいと判断して、周波数を150MHzに変更したものを使った。
 送信周波数 150.881150MHz、TCXOによるPLLだが若干のドリフトがある。原因はTCXOを規格より低い電圧で使っているのでうまく制御できないらしい。電池ON/OFFをすれば安定する。ドリフトについては±100Hz程度に周波数微調VRで調整してから距離試験をした。これら不安定性は実証機では解決される。
 実験は太田研究室があるぐんま産業高度化センター前の直線道路で実施したGoogleMAP。送信は高さ1.5mの手持ち、と受信機は自動車のアマチュア無線用アンテナで中心部で高さ2m。

 500mまでほぼ完全にデータ通信でき、600mではまったく通信できなかった。人の背丈ぐらいの地上高で、500mまで通信可能であった。山から里への警報通信が最初の目的だったので、送受信を結ぶ直線の中央部が地表より15m確保できる山から里への条件では3kmぐらいの通信が可能になると思われる。 

QRP記録

QRP記録としては 550m/50nW、110,000km/W となる (11万km/W) 【2007/10/14 計算ミスを修正】

電界強度の調査

 送信電界強度が微弱電波の規定でなければ、どんなに遠くまで届いても実験する意味は無い。そこで、3m距離において500μV/mの試験をした。数値計算によれば1mの距離で標準ダイポールで受信した時に52dBu(-55dBm)になればよい。
 実験してみたところ、標準ダイポールから1mでは-48dBmであり+7dB。3mでは-56dBmで+8dB、少々電波が強すぎる。
150MHzの標準ダイポールで受信したときの理論値
  • 1m -55dBm
  • 2m -61dBm
  • 3m -64dBm
 そこで受信アンテナをモービル用144MHzを使い受信側のアンテナについては不整合状態で使い、結果的に低感度補償した形で実験した。いずれにしても受信機の入力は微弱電波と標準ダイポールによる受信アンテナと等価になるようにしてある。 144MHzのモービルアンテナで受信したときの観測値
  • 1m -58dBm 理論値より -3dB
  • 2m -62dBm 理論値より -1dB
送受込みで微弱電波以下のレベルになったと判断。

距離実験

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センター入り口に立つ矢澤君
 ぐんま産業高度化センターの入り口で送信機を肩の高さ1.5mに保ち、
受信機を設置した自動車で直線道路に沿って移動した。
500mまで受信ミスは無い。500mを越えると、急激にミスが増え始め
600mではまったくNG。道路は平坦だが、並木があって見通しは悪い。
  • 南南東 560m 受信確率半分 、 510m ほぼ確実に受信可能
  • 北北西 540m 受信確率半分 、 500m ほぼ確実に受信可能

評価

 電波伝搬の数値計算によればTX=1.5m, RX=1.5m, Power=50nW(微弱電波の時に
500mの距離で受信できる電力は-33dBu となり、dBmで書けば-140dBm。
ほぼGPSのスペクトラム拡散受信機と同等の感度をもっている。

防災警報無線としての試算


 土石流警報機として渓流の上(TX=15m)から人家(RX=15m), Power=50nW(微弱電波)
で伝送すると仮定する。要は伝播路の中央付近の地上高さが15mあるとした仮定であり
送信局が渓流の水面近くにあってもかまわない。このとき、限界距離は5kmになる
ことが見てとれる。

 まだ実際には現場実証をしてはいないが、今までの各種の実験からは少々曲がり
くねった渓流で見通しが利かなくても3kmぐらいの伝送距離があると推定している。

遠距離性能の試算

微弱電波(50nW、150MHz)

無免許で使える微弱電波(50nW、150MHz)では、およそ20kmぐらいが限界距離となります。
横軸と縦軸は送信機と受信機の間を結ぶ伝播経路が地表から持つ高度と考えてよい。地球の
丸みは考慮されています。しかし地形には凸凹があるので平坦面以外ではかなりの誤差がある
だろう。しかし、この計算値は実験ではかなり良くあう。

例1:片方を縦軸として1m、もう一方が10mとするとおよそ1.2kmが限界距離になる。
例2:片方を縦軸として30m、もう一方が15mとするとおよそ7kmが限界距離になる。

小電力(1mW、150MHz)

無免許ではないRFID並みの電波(1mW、150MHz)試算したものだ。
例1:片方を縦軸として1m、もう一方が10mとするとおよそ12kmが限界距離になる。
例2:片方を縦軸として30m、もう一方が15mとするとおよそ70kmが限界距離になる。
例3:片方を縦軸として100m、もう一方を赤城山1600mとするとおよそ1500kmが限界距離になる。

参考:CC1020のデータシートによれば、12.5kHzバンドFSKで -118dBm(-11dBu)の感度がある。
感度差は22dbとなり、電力では158倍。限界距離は距離の4乗に反比例するので158^0.25=3.55
同一電力で比較した限界距離の計算では3.5倍の距離係数になる。つまりCC1020で1kmをカバー
できるのならSSでは3.5kmとなる。

測定装置


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