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防災科学研究所・大型降雨施設による
土砂崩壊の実験 2006/08/08
 
数理設計研究所 Hal.T 2007/01/12 -2007/07/03
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協力:防災科学研究所、消防研究センター

 2006/08/08に防災科学研究所の大型降雨実験施設で土砂崩壊の実験があることを聞きつけた。実験は斜面の表面変形に関するもので我々の3D観測も関係している。ついでにこの斜面に当研究所の強震計センサを設置して、従来から志している土砂崩壊の事前警報の研究をしたいと希望したら快く許可をいただけた。そこで、土砂安定のための予備降雨を1週間ほど見込んで2006/07/29にセンサ設置をして本番にそなえた。

 実験斜面は防災科学研究所の大型降雨実験施設内にある。底面がコンクリートで両脇と上端を鉄枠で囲んだ大きな滑り台のようなものだ。ここに砂をきれいに敷き詰めて幅4m、長さ10m、厚さ1mの斜面をつくる。その中に各種のセンサを設置する。表面には赤と白のマーカ、そして伸縮計、内部には土圧計と水圧計および傾きセンサが入っている。土砂の体積は40m3あり、砂を敷いた後に自然状態にするためにおよそ1ヶ月ほど散水して安定化させてから実験した。

実験条件

  • 散水強度:50mm/h
  • 給水強度:15mm/h
    (斜面上端より8/7'06 9:05に給水開始、暫定値)
    この値は給水量(強度:mm**3/h)を斜面の鉛直投影面積(mm**2)で割った値。なお、後で観測データ(末端の流出量)より正式に確定します
  • 散水開始:8/8'06 10:08'26"
  • 崩壊時刻:8/8'06 13:12'46"
  • 砂の充填時乾燥密度:1.44g/cm3、含水比:8.40%
    (3サンプルの平均)
  • 実験斜面の仕様
    • 斜面寸法:幅4m、長さ10m、厚さ1m
    • 概算体積:40m3

観測データ

  • 1600SPS 観測値 圧縮 549M→81M data_1.lzh data_2.lzh data_3.lzh data_4.lzh
    データ並び 通し秒時、センサ4つがX,Y,Zと並んでいる second,(X,Y,Z),(X,Y,Z),(X,Y,Z),(X,Y,Z)
  • 毎秒100SPSにフィルタ処理したもの 100SPS
  • m4.wmv 崩壊の瞬間
  • 写真

設置

 加速度センサは斜面に向かって上下左右に4つ取り付けた。斜面の下端から1.5mと5.5m、左右側板から0.5mの位置である。(写真の位置番号は間違っている。左下から時計回りに1,2,3,4が正しい)
 センサ感度はおよそ1galで3軸を同時に測れる(1galとは1cm/s-2)。しかし普通の地震計とは異なり静的な感度を持つので重力加速度を検知できるので傾きもわかる。
 センサは機械振動用のGID-SSS/S105 低域カットオフが105Hzと高めに設定され、それ以上の周波数では6dB/octで利得低下する。記録は分解能12bit、毎秒1600サンプルである。大量に取得することによって後処理で時間分解能と感度をトレードすることができる。
 埋設はセンサ中心の深さ10cm、上下に2本づつ、5φ20cmボルトを出して土砂との一体性を保つように工夫した。
 ノートPCはUSBで4センサの記録ができなかった。そこでデスクトップPCを斜面の手前右にある物置小屋に持ち込んで記録した。
 センサからのケーブルはLAN用の50m長さを流用している。このケーブルは素線がツイストしてあり高速長距離伝送にむいている。センサ部からの10mケーブルとの間はLAN用の中継コネクタを使い、防水のためにエンビ製の円筒ケースを測板横にテープで取り付けた。

実験

実験開始 09:54:22  斜面崩壊 13:12:46  実験終了 13:14:15
2006/08/08 10:08 に降雨を開始し、13:12:46に崩壊。4センサともに記録できた。ファイルサイズは500メガバイト×4本にもなった。崩壊は測定開始より12744秒後、崩壊時刻は他の観察(目視、ビデオなど)から得た。

崩壊


ch1(向かって左下)のX(水平軸)。


ch1(向かって左下)のZ(表面に垂直軸)。ちょうど1000galほど増加している(90度回転したらしい)


 ..end