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蒲原沢、雨飾山、鬼無里の山地崩壊と土石流の視察  98年9月7〜9日


9/7: 雨飾山南の山地崩壊現場

 蒲原沢から姫川を挟んで雨飾山がある。その南部にゆっくりとした地滑り地帯がある。姫川温泉から塩の道と呼ばれる旧道を約15km行くと湯峠に至るが、その道は地滑りで通行止めになっている。

 雨飾山側には揚水発電所があり、そこから電波かレーザーで地滑りの上部までの距離を測定しているそうだ、この装置はストロングと言うものらしい。



 これが測定用の布で作ったように見えるターゲット。どうも光波測長機らしい。

 地下水位を測定する装置。ドラムにペンで記録するものだ。


 地滑りの状態を上部から撮影したもので、巾が300m、奥行きが500m、標高差が200mぐらいに見えた。森林が乗った状態で滑り落ちており、いずれ下の沢をふさいで一時的なダム湖を作り、たぶん堰堤が崩壊して大規模な土石流を発生すると予測される。


 地割れが足元にある、30cmぐらいの段差。


9/8: 蒲原沢上流へ向いて右側の沢の砂防工事現場

 姫川温泉から西側に入ったところにヘリポートがある。到着時にはすでに現場作業員の乗り込みが終わり我々を待っているところだった。せかされてヘリに走るが、ジェットの排気口からの熱風にたまげた。排気口の大きさで大型のヘリだとわかる。


 案内の古谷さんが緊張した顔つきでビビッている。それはそうだ、撮影時点では蒲原沢を急旋回しながら上昇しており、いったん蒲原の源頭部を見せてくれるためにどんどん上昇中。窓の外には山肌が迫りGもかなりかかっている。ヘリが60度ぐらいの傾きで旋回しているので窓の外は川がまっすぐみえるか空だけかどちらか。

 中流域にある目的地、この広場は運輸省にヘリポートとしての認可を得ていない。したがってヘリコプタは着陸できないのでホバリングしたままである。ドアのところにへばりついている者の指示により、飛び降りろと指示を受けて降りた直後に振り返って撮影。向こう側の車輪は接地していない。乗員は途中でいなくなったという建前。


 以前来た場所であるが様変わりしている。右側にはあらたな崩壊がある。これは98年お盆休みにできたあらたな崩壊だという。


 崩壊地の上部に設けられたワイヤセンサである。しかし、聞くところによれば猿がぶらさがってひんぱんに誤報があるらしい。1匹でぶら下がっても切れはしないが、猿は10匹ぐらいの集団でぶら下がって沢をわたるのだそうだ。




 工事中の砂防ダム。現場主任に、「どれぐらいもつかねえ」と聞いてみたら、「土石流があれば、あっという間に壊れるさ」、なっとく。



 ヘリが2トンのバケットでグリ石を運搬してきた。このヘリは最大4トンまで運べるそうだ。地獄の黙示録という映画で数トンの船をヘリコプタがぶら下げていたけれどにたようなもの。山を歩いていると我々の上を常に通るので「狙っているのかなあ」と心配。ひとつでも頭ほどもあるグリ石が落ちてくれば即死は間違い無い。



 この前来たときには滝のようだった場所を降りることになった、水谷さんなどとビビリまくったけれど、新たな土石流で埋まっているから降りられると言われて仕方なく降りてみた。堆積角になっているので歩くたびに落石する。めちゃくちゃ恐かった。


 途中で見た土石流検知用として実験運用されている超音波型?の水位計。この近傍には翡翠(ヒスイ)の原石がゴロゴロしていたので古谷さんに拾ってもらいリュックに入れた。あまりに欲張ったので重かったよ。今は研究室のグッピーの水槽に入れてある。


 上部を歩いて通ったので間近に見ることができた破壊された砂防ダム。

 集中警報をする監視局の設備である。藤永君。  監視局の全景

 監視員の心得

 さらに上流部(あるいて30分ほど)にある出張監視所、ここにも2人が詰めている。


9/9: 濁り沢 鬼無里から上流部へ自動車で1時間、歩いて30分、さらに自動車で河原の中を15分、歩いて15分の場所

 砂防工事現場

 左側が崩壊地から落ちてきた土砂で、濁り沢を埋め始めているので整理工事が完了した状態

 川沿いに設置された手製のフロート型ダムアップ警報装置(土砂崩れで川がせき止められると警報を出す装置)


 地滑り地帯の中部にある林ごと移動してきたところから上部を撮影。奥行き800m、巾500mぐらいが崩壊している。



 土砂崩れの全景、排水工事、植生工事が見える

 土砂崩れ工事のためのワイヤ式伸びセンサ、これも手製である。エンビパイプの中にワイヤを通してあるのでうかつに触れて警報を出してしまうことが少ない。

 地盤安定のために排水設備をしているがちょっとした雨ですぐに破壊してしまう。

 左岸の地層

 視察一行

 途中で見かけた軽四輪。道路交通法で言うところの道路ではないので、ユンボで壊れた自動車の頭を切り取って使っている。

おしまい