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バーアンテナの試作実験

株式会社 数理設計研究所 Hal.T
2005/07/17-2006/04/19
実験レポート ss_txant.pdf
Index

目的

 この数年、土石流や崩壊警報機のためにGID-FLGID-LOG、さらにはGID-SS 水位センサを試作して研究者に提供する段階に達した。また、防災研究の初期から低価格の警報システムとしては通信の困難が大でありこともわかっていた。そのためにスペクトラム拡散で無免許で合法的に利用できる微弱電波による長距離通信を研究してきた。これも手法の国際特許、アルゴリズムの実装試験(室内試験)、そしてフィールド試験のための試作段階にいたっている。野外実験は、劣悪環境に耐えるであろうGID-FLのケースに内装するので、小型の送信用アンテナの評価をした。

送信用アンテナ

 ケースは悪環境に耐えるGID-FL を使う。GID-FLは谷底に設置して冬季に急崖から落ちてくる雪崩に耐え積雪10mに耐えることができる。せっかくの高耐久ケースに1.5m(50MHz)もあるホイップアンテナなど脆弱な突起物を設置するのは問題がある。微弱電波の警報装置として利用するにはダイポールアンテナで50nW の送信出力で良い。効率が0.1%としてもたったの50μW なので、バーアンテナを送信用として使うことが可能であろう。
 50MHz ではλ=6m、80MHz では3.75m。フェライトのバーアンテナ長が10cm として近傍場から遠方場へ遷移する状況はどのようなものになるか検討する必要があるが、実験的に電波暗室で測定した。

試作

 FMバンド用のフェライトコアを利用して、実験ANT を作る。このANT に0dBm(1mW) を送信電力として与えて3m法の電界強度を知る。この実験から実際にどれぐらいの電力を入力すれば電波法に言うところの微弱電波に相当するかを決定することができる。
  1. 12φ 4T+14pF=50MHz、 ドライブ 2T およそ1uH
  2. 10φ 4T+20pF=50MHz、 ドライブ 2T およそ1uH
  3. 比較ダイポール アルミL 10×10 ミリ 片側1430 ミリ 半径4 ミリとして計算
    50MHz 63.83-4.76j SWR1.29
いずれもトラッキングジェネレータで50MHz 近傍に調整した。

測定

ぐんま産業高度化センターの隣の棟にある群馬県産業技術センター東毛支所の電波暗室で測定。2005/07/14
 回転テーブルの上に実験用の送信アンテナを置き電波暗室の受信アンテナ先端までの距離は269cm、受信アンテナ先端からコニカル部までは78cm。3m法における標準配置である。電波暗室の受信系には別途測定した補正表があり、補正した電界強度が算出できる。

信号発生器 HP8657A

← 12φ(長さ69mm)のバーアンテナ

評価

 比較用のダイポールアンテナへの入力は-30dBm(1uW)、バーアンテナへは0dBm(1mW)である。12φコアでは、この入力差で標準ダイポールと同じ電界強度になっている。つまり12φのバーアンテナは標準DPの0.1%の効率とみなせる。

 微弱電波は 500uV/m @ 3m である。53.979dBuおよそ54dBuになる。12φコアでは50.25MHzのときに64.53dBuなので、これを64dBuとみなすと、バーアンテナへの入力は-10dBm(0.1mW)で良いことになる。

 またSSとして使う場合にはTCXOなどの発振器から0dBmを出力しで、変調用のDBMで-10dBの損失があるとすればちょうどいいことになる。

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