現在治山工事が行われている山岳地。
立ち入りが困難な傾斜地の、詳細な地形図が求められた。
リーグルジャパン株式会社、株式会社守谷商会の協力による、RIEGL LMS-Z420
の試験を兼ねた測定である。
RIEGL LMS-Z420 は、遠距離、高速、高精度性能を兼ね備えた新型レーザスキャナである。
2つの測定モード、高精度で中距離を測るモードと、遠距離モードがある・。
今回は高精度モードで測定した。→RIEGL LMS-Z420 |
 |
|
● 対象地域
栃木県上都賀郡足尾町 松木沢入口 左岸一帯
川沿いに500m、奥行300m、標高差170m。 |
● 測定
2002年7月23日
株式会社守谷商会 多胡
リーグルジャパン株式会社 松田
叶迫攝ン計研究所 名倉、藤永、玉置 |
|
 |
|
● 測定 (3ヶ所)
1.対象正面対岸(右岸)
 |

距離着色図
- 距離 100〜370m
- 設定点数 300万点
- 有効データ 188万点
- 垂直0.07°×水平0.07°ステップ・スキャン
|
|
平面図:標高着色図 |
|
陰が多く、右側が足りない。
左右方向からの追加測定が必要と判定。
この図のデータとは別に、上部だけを詳細に測定した。 |
2.下流側対岸(右岸)
 |

距離着色図 垂直0.07°×水平0.07°ステップ・スキャン |
|

平面図:標高着色図 |
|
下流側(向かって右側)全体を測定できている。 この図のデータとは別に、上部だけを詳細に測定した。 |
3.上流側河川敷
 |

距離着色図 垂直0.01°×水平0.02°ステップ・スキャン |
|

平面図:標高着色図 |
|
上流側(向かって左側)からのデータ。
正面からは陰になった部分を測定できている。 |
|
● データ合成(座標変換)

全データ平面図:標高着色図 |
3ヶ所のデータを合成したもの。
必要な武運が陰なく測定できている。 |
データ合成の詳細は、「LMS-Z420データの細部、参照点の抽出、傾きの補正とデータ合成について」を参照。
|
● データ・サンプル
尾根に近い部分を詳細に測定したデータです。
角度ステップは縦方向が最小の 0.01°、横方向は少し大きめのステップで測定しました。
赤枠で囲った部分のデータを掲載しました。
|
● データ・イメージ
この斜面は、3ヶ所から測定しました。
測ってみたら沢が案外に深かったのでした。
3ヶ所の内、2ヶ所では、全体と尾根に近い上部をそれぞれ異なる角度ステップで測定しました。
上部は別にかなり高い密度で測定しました。
測定地点3ヶ所、5フレームのデータができました。
UutoCAD上に点群で表したデータ群図を掲げておきます。
3ヶ所、5フレームの測定データを合成したもので、測定地点毎のデータは色で区別されています。
(図内の罫線は100m間隔)
 |
 |
| 平面図 |
正面図 |
 |
 |
| 左方鳥瞰図 |
右方鳥瞰図 |
 |
|
| 部分拡大鳥瞰図 |
|
● 測定後記
たった1日でしたから、そしてその割には測定対象を欲張りましたから、測定作業はおまかせしました。
新しい 3D-RiSCAN を研究する時間はありませんでした。
- 測定用ソフトウェア、3D-RiSCAN Ver.2.27 には未だバグがあるようで、測定が中断することもありました。
とはいえ、目的は達しました。
角度は gon ではなく、degree で扱う、といった改良がありました。
- Z420 には色々な測定モードがあるようです。
高精度モードと長距離モードがあり、今回は高精度モードでの測定でした。
レーザビーム径が小さい分だけ、反射率の悪い目標にあたってしまう率が高いようで、データの欠落は目立ちます。
(ビーム径が1mもあれば、「全体が反射率が低い」というような可能性は低いでしょう)
- 1点あたりの測定速度は LMS-Z210 よりもむしろ遅く、用途によっては LMS-Z210の方が適するかもしれません。
- LMS-Z420 は、LMS-Z210 よりもはるかに詳細なデータを取得できます。
そしてデータ点群から目標物を抽出することが、比較的容易にできます。
さて、これをどのように活用していくか。
面白い課題だろうと思います。
|
以上 |