MAD3D TOP  担当者メイル

回転ミラーの指す位置 揺動モード

LMS-Z420i

2006/01/09


 回転ミラー型レーザースキャナ LMS-Z420i は、上下左右を角度値で指定した範囲を移動する。
 移動しながら、指定した角度ステップ毎に距離を測定する。 
 水平方向は1方向だけ回転をする。
 垂直方向は、回転モードと揺動モードがある。
 回転モードは、3〜4面のミラーを単方向(正面から見て上から下)に回転しながら測定する。
 揺動モードは、ミラーの1面だけを使い、上下に揺れながらレーザービームの向きを変えて測定する。

 揺動モードは、角度ステップが小さいか、垂直角度範囲が狭いか、そんな時にソフトウェアが切り替えているように見える。反射シートだけを自動測定する時は、揺動モードだった。

 「回転モードならレーザービームの軌跡は螺旋に近くなるだろが、揺動モードではどうなるか。」
 質問されてデータを見た。ジグザグなのか、サインカーブに近いのか。


写真1 測定対象の反射シート
ブックエンドに貼って地面に置いた

 自動測定した反射シート(写真1)のデータを見た。


図1 反射シート・データ 反射強度図
縦横それぞれ測定順に並べた

 反射シートがくっきりとわかる。(白い部分)
 
 縦ラインを1本づつ測定しているが、反射シートの左右では1本ずつ上下にずれているように見える。
 この図は角度に対してプロットしているのではなく、データを上下左右の順序に並べてある。
 測定は上向きと下向きが交互に行われる。
 上向きと下向きでは、垂直角度がずれていると見える。


図2 実測データ 角度分布図 →拡大
横軸:水平角(deg. 真後ろを0)
縦軸:垂直角(deg. 天頂を0)

 測定データの水平角、垂直角を図化した。データ順序が隣同士を線分で結んだ。
 測定順序は、上から下の次は下から上なのだが、データ記録時かテキスト出力時に書き直しているらしい。

  1. 上から下、下から上の測定で、上下の角度範囲がずれているのがわかる。
    上端は6点以上(0.02°くらい)、下端は10点以上(0.05°以上)。
    これを測定順序でプロットすれば、ずれて見えるのは当然だ。(図1)
     
  2. 水平角はところどころ大きくずれている。
    最小分解能は 0.01°というから、この範囲には収まっている。
     
  3. 測定角度ステップは 0.004°。
    最低制御単位は 0.01°と思っていたから、意外だ。
    確かに「制御単位」ではなく「最小分解能」が 0.01°と書いてある。
     
  4. 水平に連続的に回転しながら、縦スキャンしているとは見えない。
    各縦スキャンラインは、ほぼ垂直だ。
    しかし最小制御単位が 0.004°だったら、ジグザグはこのように見えるかもしれない。

 1/100°以下を拡大してみると随分雑な制御に見えるが、0.01°以下をここまで制御しているのはむしろ良くできている。
 実用上充分、かつ期待を満たす精度と考える。
 

 図1のデータから、intensity > 0.3 を抽出すると、415個のデータになる。ほぼ反射シート部分だけのデータ。
 この点群座標データを直交座標系に変換、CADで見ると、反射シートと同じ見事な円形になる。
 これを測定直後に観察したいが、3DRiSCAN PRO標準の3D表示は、フィールドでは扱いづらい。
 使い慣れればうまい方法があるのかもしれない。


 測定:(有)和泉測量
 レポート:(株)数理設計研究所 名倉裕

 参考データ:図2を含む測定座標値一覧 SOCS_038-2.xls 484KB

 関連ページ
  回転ミラーの指す位置 回転モード
  LMS-Z420i 試験測定記


 以上