ひとつ前へ  叶迫攝ン計研究所Topへ   記述責任者名倉 裕 目 次

レイテ島地すべり測定記−5
3月23日 測定2日目
源頭部を測る

(1) フィリピンへ
(2) マニラの一日
(3) 現地( Guinsaugon)へ
(4) 堆積地を一望の下に
(5) 源頭部を測る
2006/04/28 株式会社 数理設計研究所 名倉 裕 

 今日は源頭部へ最接近します。

  1. 集合

     前日のゲリラ出没情報に対応して警備隊を配置するため、十字架の集合時刻は7時半になりました。天気晴朗、尾根は雲中に 消えたり現れたりしています。
     調査隊の多くのメンバーは、下流をまわって右岸から崩壊地に入ります。私たちは上流側から崩壊地に入ろうとしています。予定にない私達の経路に警備兵の配置を変えなければならず、時間がかかります。待つ間の時間はフィリピン流に流れ、出発は9時を過ぎました。
     私達、数理設計研究所チームは、土砂崩壊や地質の専門家ではありませんから、測定の前に研究者と主な測定対象、範囲、データ密度など詳細な打ち合わせをします。
     今回の対象は面積が広く、天候、地形、測定に使える時間など測定条件を予想しにくいため、1ヶ所の測定を終える度に、次の測定について打ち合わせる必要がありました。中では源頭部と堆積部は範囲がわかりやすく、研究者と測定者が合意しやすい対象です。
     前日、堆積地の測定を完了したため、源頭部を測れるとしたらこの地点から、という1点を目指しました。3日目は、1、2日目で死角になる谷間の測定を予定します。
     
  2. 出発

     食料はパン、水はポカリスウェットの希薄溶液を含む1.5リットルを持ちました。それでも後で足りなくなります。
     警備の兵隊さんも乗せ、あふれるようにドアを開けたまま、車は昨日と同じ上流にある集落(Atuyan)へ向かいました。
      
  3. 丘の上へ

     車を降りて荷物を担ぎ、目指すは昨日測定した小高い丘から見えた高み。源頭部に向かって約1000m余の位置にある丘の上です。あそこまで行けば源頭部は測定できる筈。そこで測定できなければ、源頭部へ行くしかないのです。

     村の道を歩く人に挨拶をしても、昨日とは変わって知らぬ顔。なかなか答えてくれません。村人ではないのかもしれません。
     林を抜けて、堆積地から川を渡って崩壊地へ。
     昨日の丘を巻いて更に上へ行こうとする頃、体が異様に重くなりました。休み休み少しづつ登りました。皆さんはとても元気。普段の運動不足が一気に噴出したようです。でも、とにかく前へ。
     微速前進を続けながら、目的の丘の中腹まで来ました。その先は目的地が見えているのに、はるか彼方に見えました。隊長の佐々先生さえここまで来ました。「このところデスクワークで運動不足で」と言いながら頑張っておられます。しばらく休んで「えいやっ」とばかり、荷物を放り出して出発。ここで止まったら、なんのためにはるばる来たのやら。
     「えいやっ」を連発する内に、ようよう丘の上に着きました。
     
  4. 源頭部測定

     丘の上は開けた視界と源頭部の近さに嬉しさ百倍。機材のセッティングは他のメンバーにお任せして一休みしつつ測定作戦を考えます。12時に測定を始めて午後2時に終了では、できる事は限られています。
     源頭部までの距離1200m。モヤはほとんど無し。データは確実に得られます。測定対象範囲をいくつかに分けて決め、時間を考慮して角度ステップを決めます。源頭部に多くの時間を使って、あとは少しの周辺部と基準点の測定で終わりました。
     
     この丘の上は、崩壊地の中で一番見通しが効く場所でしょう。それでも測定できない、見えない地域があります。源頭部に向かった足元は、深い谷になって見えません。源頭部を下った土砂は丘にぶつかって大きく向きを変え、丘を巻いて流下したようです。この谷を測定したいという事で、明日の測定位置を決めました。
     
  5. 下山

     <工事中>

測定地点は丘の上

出発前の打ち合わせ