![]() 時折の記事 |
→ MAD3D Topへ → (株)数理設計研究所 Topへ |
雨粒 2008/10/03雨は時々、レーザースキャナのデータにいたずらを仕掛けます。雨滴が反射する光は、空中に思わぬ点を作りだします。でも本当に雨滴だろうか。雨滴はレンズか鏡になって、他の反射体に当ったものが再び元の経路を通ってスキャナで受光されるのではないか。そんな事を考えさせるデータがありました。空中データが地上付近にしかないのです。そして空中の点群は不思議な分布をします。それがなぜなのか、今は謎です。 そんな事を考えていたら「雨滴の最大粒径について」という一文を発見しました。楽しい研究です。 |
ラストパルス以上 2008/02/27リーグルジャパンの那須さん、熊倉さんと、久しぶりにゆっくり話す機会がありました。昨年は中日本航空のSAKURAシステムで大変だったとの事。それでも素晴らしいシステムができたと嬉しそうでした。航空レーザーはリーグルがあまり得意でなかった部門。SAKURAに採用された新型スキャナ、LMS-Q560は、遅れを取り戻して余りある特長があるようです。LMS-Q560の大きな特長の1つは、反射信号の詳細な記録にあります。従来、反射信号はファーストパルス、ラストパルス、あるいはストロングパルスという、受光方式がありました。 レーザー光は太さがあります。レーザー光の広がりが0.5mradなら、たとえば500m先では25cmくらいの直径があります。樹木など、複雑な形の対象にレーザー光が当たると、手前の葉、奥の葉、枝、幹、地面などから反射した複数の反射光が、近い順番に戻ってきます。距離データとして、反射光の最初のパルスを採れば、最も近い反射体の距離がわかります。これがファーストパルスです。最後のパルスを採れば、最も遠い反射体の距離になります。樹木を通して地面を測定するのに使われます。 LMS-Q560は、ファースト/ラスト/ストロングという大まかな分類ではなく、反射信号の強さを詳細に記録します。ですから反射信号の数と強度がわかります。測定対象の形状や質が、従来よりずっと分かりやすくなります。 参考WEB→LMS-Q560の反射信号デジタル処理 反射信号の詳細な記録は、新しい地上型レーザースキャナ、LPM-321にも採用されているとの事。このデータををどうのように解析し、役立てるかは、まだこれからの課題のようです。リーグルのソフトウェアがどう扱っているのかは、まだ見ていません。LPM-321はまだ、国内にユーザーがいないのです。 |
RIEGL LPM-321 2007/09/29リーグルのページを見たら、新しいレーザースキャナがありました。LPM-321という形式名で、なんとノンミラーで6000mまで測ると書いてあります。島原の海岸近くから普賢岳を狙える距離です。ヨーロッパ・アルプスの、幅3,4kmもあろうかという谷間も一望のもとに測れそうです。しかし「最大」測定距離です。反射率80%の目標に対して、10点/秒の測定速度で、6000mまで測れる、というスペックです。一般的な反射率の目標では2〜3割引、4000mから5000mでしょう。明るい色の人工構造物では6000m測定は容易なのでしょう。更に日本の気候を考えに入れなくてはなりません。目に見えないほどのモヤでも、レーザースキャナの測定可能距離は短くなります。特に長距離測定では、天候に充分注意する必要があります。 測定速度は10点/秒。高速スキャナとは呼べません。しかしこれまで、2000mを超えて測れたレーザースキャナは、RIEGL LPM-2Kだけです。測定速度は2000mくらいの目標では1点/秒以下。それに較べれば10点/秒は、遅くありません。 2000m以上を測りたい、あるいは1000m以上をある程度の速さで測りたいなど、このスキャナならではの場面があります。普賢岳や三宅島で、一度試してみたい機器です。 |