MAD3D Topへ (株)数理設計研究所Topへ 記述責任者 名倉 裕

レーザースキャナ電源
ニッケル水素電池を試す

2006/03/04 
2006/07/10追記
株式会社 数理設計研究所 名倉 裕 
  目次

 

鉛バッテリ

 レーザースキャナの電源として、長く鉛シールバッテリを使ってきました。12V7.2AHのシールバッテリは入手が容易で扱いやすく、1個2.5kgの重さは我慢の範囲です。
 しかしもう少し軽いもの、輸送中の安全性が高いものを求めて、ニッケル水素電池を試す事にしました。
拡大
鉛シールバッテリ 12V7.2AH

ニッケル水素電池ユニット

 簡単に手に入るニッケル水素電池は、単一型1.2V10AHです。12個を直列接続して1ユニットとして14.4Vで使います。
 レーザースキャナは12〜18Vで動作しますから、電圧はもっと高くても良いのですが、電池の個数が多いと1ユニットが重くなります。電池を10個にすると低温時の電圧に不安があります。
 1ユニットは2つのパックに分けました。6個の単一電池を1パックにして7.2V。2パックを直列接続して14.4Vです。ニッケル水素電池用充電器は、直列充電できるセルの数に限りがあります。6個ならたいていの充電器が使えます。

比較

鉛シールバッテリ 12V 7.5AH 2.5kg
ニッケル水素電池ユニット 14.4V 10AH 2kg
拡大
ニッケル水素電池ユニット 14.4V10AH

運用試験

 満充電したニッケル水素電池1ユニットを電源として、長距離型レーザースキャナ Riegl LPM-2K を稼動させました。

・LPM-2K 運用条件

 次の条件で繰り返し運用
 電圧低下のためデータ異常値が出るまで運用。
水平範囲 10.00 deg
垂直範囲 10.00 deg
水平ステップ角度 0.05 deg
垂直ステップ角度 0.05 deg

・電池

充電電流 2A(0.2C)
充電器 Swallow Advance
初期開放電圧(1パック) 8.4 V
終了時開放電圧(1パック) 7.3 V
開始時刻 14:52
停止時刻 20:02
気温 20℃

結果

  • ニッケル水素電池ユニット1個で、LPM-2Kを5時間余、運用できました。
    角度ステップ、1点あたりの測定時間、距離等の条件で、いくらか短くなると思われます。
    気温は20℃でした。
      
  • 通常充電電流は1A(0.1C)で、10時間以上かかります。
    急速充電は最大5A(0.5C)ですから、2時間で済みます。
    ここで使った充電器(Swallow Advance)は最大14セルまで充電できますが、セルが多くなると電流が多くは流せないようです。短時間で充電するためには、複数の充電器を用意するが、充分な電流を流せる充電器を用意する必要があります。
 以上、充電器が高価(Swallow Advanceは\15000程度)で、どこででも入手可能なものではないのが難点ですが、ニッケル水素電池ユニットは、レーザースキャナ用電源として実用的と判断しました。

● 2006/07/10追記
 高速中距離型レーザースキャナ Riegl LMS-Z210 の運用に使用し、1ユニットあたり3時間余の連続測定を実施しました。
 (富山県黒部市宇奈月町、7月2日。雨天)
 現在、5ユニットを用意、運用しています。

以上