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大型地形模型を切削する(3)
20cm模型を切削

2008/02/06 - 05/03
(株)数理設計研究所 名倉 裕
目次
  1. 始まり
  2. フライス盤の操縦
  3. 20cm模型を切削
  4. 切削データの作成
  5. 60cm四方浅間山地形の切削
  6. 1m四方浅間山地形の切削
 ページ内目次
  1. 発泡ポリスチレンを削る 
  2. 切削模様
  3. エンドミルの長さと飛散防止ガード
  4. 1/10000模型の一部分

1.発泡ポリスチレンを削る

 Gコードを作ってはみたものの、思い通りの位置を動くように見えるエンドミルが、確かにそう動いているのか。スタイロフォームを削ってみました。エンドミルは直径10mmのフラットエンドミルでしたから、階段状になりましたが、およそ地形を表していました。切削速度、エンドミルの回転数は、スタイロフォームでは問題はなかろうと、設定のままです。表面に毛羽立ちが目立てば、適当な調整が必要かもしれません。

 タレット(刃物台)には、6種のエンドミルが並んでいます。R3のボールエンドミルがありました。番号は3。ヘッダ文字列の中の「T5」を「T3」に変えました。そしてデータ間隔は2mm。X方向に1ラインづつ凹凸加工しながら、2mm毎にY座標をずらしていきます。20cmを削るために50往復します。時間は30分余り。地形の上に、切削ラインが縞模様になって見えてしまいます。

R3(6mm径)のボールエンドミル、2mm間隔切削

2.切削模様

 R3ボールエンドミルの2ミリ間隔切削で切削ラインが見えるなら、1mm間隔ではと試すと、なぜか2mm間隔と同様の縞模様が出ました。

 このテーブルは、上に載せた切削材料を、通気性の板を通して、ルーツポンプで吸引して固定します。スタイロフォームのように柔らかい材料は、端を削る時、吸引力よりエンドミルの力が勝って、端が持ち上がってしまうのでした。刃物が中央から端へ、削りながら移動する時はほとんど持ち上がらず、端から中央へ移動する時は少し持ち上がります。往路と復路では切削深さが変わって、縞模様になったのです。

 端を使わなければ良いのですが、もったいない。それならと、時間が少しもったいないのですが、片方向だけ切削する事にしました。行きは切削、帰りは急いで戻します。こうして切削ラインや毛羽立ちのない、きれいな表面の、20cm四方、1/50000浅間山模型ができました。
 
271828さんのブログ「浅間山の立体地図を作る」

1mm間隔片方向切削加工の浅間山

3.エンドミルの長さと飛散防止ガード

 20cm模型を切削する前に、1つの困難がありました。切粉の飛散防止ガードの枠とビニールスカートが、スタイロフォームの表面を傷つけてしまいます。エンドミルが短いためで、少し長く出してもらいました。
 それでもビニールスカートが表面をなでるので、スカートめくりをしました。これで上下動40mm足らずの間、ガードが切削表面に接触しませんでした。
 
 本番の大型模型を作る時、なお標高差が大きくなります。長いエンドミルを用意しなければなりません。
切粉飛散防止ガードが切削された表面を傷つける
切粉飛散防止スカートをめくる

4.1/10000模型の一部分

 浅間山は、10km四方範囲の模型を作ります。1/10000では、1m四方の大きさになります。まずその一部を、20cm四方に削りだしてみる事にしました。仕上がりの状態を見るためです。本番では、標高差も15cm以上になるため、長いエンドミルと、厚い材料を用意しなければなりません。エンドミルの長さや、飛散防止ガードが当たる都合で、約4cmの深さしか彫れませんでした。浅間山山頂を入れて、標高差400mの部分までです。飛散防止ガードを外せば、短いエンドミルでも、深さ約7cmまで彫れそうです。

 荒削りの際、油断して飛散防止ガードのスカートめくりを忘れ、スカートに押しつぶされた火口が割れてしまいました。火口周辺や、西北西の山体の傾斜はきついのですが、滑らかに仕上がりました。山頂が平らな帯になっています。50mメッシュ地図の一次近似では、仕方がありません。10mメッシュを使おうかと迷うところです。

 次は、長いエンドミルと、厚い発泡材を用意して、本番模型の切削に移ります。幅1mの切削材料が容易に手に入るでしょうか。
 15cm以上の厚さを一度に切削できるでしょうか。上下2面に分けて切削し、貼り合わせる必要があるかもしれません。


20cm四方に削り出した、浅間山火口と西北西にあるピーク

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